受験勉強=自分との戦い

なぜその大学・その学部に行くのか?がモチベーション

◆梅花高校 M.Bさん◆
立命館大学 経営学部合格

 

────中学生から大塾に通ってくれましたが、最初から塾という場所に対して前向きというか勉強に意欲的だったのでしょうか?

実は小6の3学期ぐらいから学校を休みがちで、中学生になってからはほとんど学校に行けていなくて、気持ちもいろいろしんどかったこともあって中2の夏まで全然勉強してなくて。

受験もあるし、やばいなーとは思い始めてはいたんですが、勉強に意欲的だったということはないです。

 

────それがどうして塾に通おうと思ったのでしょうか?

塾自体は小学校のときに少し通ったことがあって、ただそこは進学のための塾で楽しいというよりはやらないといけないからやっているという感じでした。
その塾とは別に、あるとき母から「英会話の塾に行ってみない?」と言われて試しに通ってみたら楽しくて。

その英語塾は中学生になって辞めちゃったんですけど、通っていた時に楽しかった印象があったので、中2の時に「英語を勉強してみたいな」と思いました。それがちゃんと勉強しようと思ったきっかけでした。

勉強しているうちに勉強ってやってみると楽しいなぁってなって、とりあえず何か(英語以外も)勉強したいって思うようになったんですけど、学校にはどうしても行けないという気持ちがあったので・・・
じゃあどうする?ってなったときにYouTubeの動画とかを見て自分で勉強してみようって思って、それからは朝8時半に勉強を開始して…って学校と同じスケジュールで勉強していました。

でも、YouTubeの動画じゃ説明に納得いかないときもあって動画での学習では限界があるなと思って、教えてくれる人がほしくて最初はフリースクールを3つぐらい見学に行ってみたんですけど、勉強する場所っていうよりかは「居場所」って感じで。
自分が探しているものとは少し違うなって感じて、塾を探し始めました。

 

────電車で3駅以上と家から少し遠いですが、大塾を選んだのはなぜですか?

初めは学校に行けていない人向けの塾を探していました。でもなかなかピンと来るところがなくて・・そんなときに学校の担任の先生からこの塾を紹介されて知りました。遠い塾でしたが、家の近くだと同じ中学の人がいるだろうから、家から遠いほうがむしろいいやって思って。

最初の面談で先生がフランクに話してくれたので、ここならできるかもって思いました。当時は人が苦手だったのもあって、もしいかにも「塾の先生」って感じだったら気が引けたかもしれないです。雰囲気も環境的にも勉強を頑張れそうだったのでいいなと感じました。

 

────通い始めてからはどう感じましたか?

私の場合は明確な目標がなかったので、先生たちと勉強する目的や意味を考えるところからのスタートでした。
「ただ楽しいからやってるのになぜいちいちこんなことを考えるんだろう」って戸惑いは正直ありました。今思えば絶対に目的は必要なんですけど。笑

でも、しんどいから嫌だとかにはならなくて、勉強する中で「自分は何がしたいのか」を初めて考えたことは大事だったなと思います。

 

────勉強の目的を考え始めて、高校選びはどのようにしたのでしょうか?

高校受験が迫ってくるのでそれの準備は必要だったんですけど、そもそも受験のために勉強してるわけじゃなかったんで「受験って言われても…」って感じでした。当時は高校受験の知識も無く、学校にほとんど行けていない自分は公立や全日制は(内申点の観点から)無理だろう、通信制しか無いと思っていました。

でも、私立なら行けるってことを聞いて全日制でも行けるところがあるんだとは思いましたが、具体的にどこの高校へというのは無かったです。
通信制で自分のペースで勉強していったほうがいいのかなとも考えましたが、中学に行けてなくて人との関わりが少なかったぶん、人脈を広げたいという思いもあって。やっぱり全日制を目指そうかなって。

私は叔母のことが大好きなんですけど、ああいう人になりたいなって思って、じゃあ叔母の母校の高校を受けようかなっていうのが1番の理由です。

 

────大学のことはいつごろ、どのように考え始めましたか?

中学生のときから高校生よりかは早く大学生になりたいって思っていて、大学は自分の興味のあることを幅広く学べるのでずっと楽しそうだなってイメージがありました。高校はただ普通に5教科をやるって感じのイメージだったので。

高1の時は大学に関する知識も無いから有名な大学しか知らなかったんですけど、「大学受験」っていう得体の知れないものに対しての漠然とした焦りはありました。

それで急に一時期すごい焦って勉強したりして、数学は嫌いでは無いけど得意でもないから大学受験で通用しないんじゃないかっていう不安でずっとやっていました。
焦りやストレスなどもあって精神面でも下がり気味だったので高1の後半に一度大塾をやめて、大手の予備校に行ってみました。

1年ぐらい頑張ってみましたが、特に大きな変化はなくて・・・志望校もはっきり決まっていなかったし予備校も休みがちになっていました。自分がこうしたい、こうなりたいっていうものを考えていなくて、単に不安だから、やばいからって理由で焦って勉強していただけだったことが一番よくなかったと思います。

高2の夏休みぐらいになって行きたい大学のことを本格的に考えるようになって、そしたら数学が必要ないってことに気づいて・・笑
じゃあ数学こんなにやらんくてよくない?ってなって数学の不安が消えて笑

変な焦りに縛られていたものがなくなって、自分が何をしに大学へ行くのか?ということをあらためて考えられるようになりました。

でも、そうなると気が緩んだのか勉強習慣がガタついてきて、気持ちの持っていきかたや生活のコントロールが一人では難しいなってなって、やっぱり大塾に戻ろうって戻りました。

 

────志望校はどのようにして決めたのですか?

志望校は最初は早稲田大学でした。マーケティングを学びたかったので商学部や経営学部で探して、せっかく目指すなら有名大学を目標にしようと思ったのが始まりです。もちろんすごく高い目標だったけど、純粋に頑張りたいと思える目標でした。

でも、実際に早稲田大学のオープンキャンパスに行ったら「なんか違う、ここじゃない」って感じて早稲田を志望校から外しました。学べる授業の内容が自分のやりたいこととはぴったり合っていないように感じました。大学の雰囲気もちょっと自分には合っていなさそうだなって・・。

他に自分が行きたいと思える大学はってたくさん調べてみて、素敵だなと感じたのは立教大学と立命館大学でした。

立命館は少人数の講義もあったのでしっかり学べそうなのが自分に合ってそうでいいなと思って。

 

────大学を選ぶ際のポイントや基準をどのように考えましたか?

建物とかキャンパスがきれいだからって選ぶのもいいと思うけど、そういうのが理由になるのは最初だけだと思っていて。
それよりも学べる内容が自分に合っているかの方が私にとって一番大事でした。

大学選びによく学歴の話がついてくるんですが、大学に行くことがゴールではないからどんな大学に行っても関係ないとは思いつつも、自分が候補に選んだ大学からして、もしかしたら自分にとってある程度は大事だったのかもしれないです。

卒業して就職することを考えたら自分の行きたい方向(職種)は学歴を重要視される部分もあるので。
意味もなく学歴が欲しいわけじゃないんですけど、あるってことは努力を積んできた証だと世間から認めてもらえるということを聞いたこともあり、そういう意味で社会から自分を評価されるときにあったらあったでプラスになるかなって感じです。
両親も「あって損はないんじゃない?」ってスタンスだったので。

やりたいことを抜きにしてとにかく学歴のために大学を目指すのもひとつの考え方だとは思うし、東大に行けるんだったらそりゃあ東大でしょって言う人も理解できます。笑

でも、とにかく良い大学に入ることだけを目的にしていると仮にそこに合格しても、もう目的は果たしちゃったから「その先は?」ってなってエネルギーが急激になくなる気がします。もし仮に立命館と東大に合格してたとしても東大には私のやりたいことは無いので自分は絶対に立命館を選ぶなって確信できているし、そういう大学に合格できたのはすごく嬉しいです。

 

────受験勉強期間について1つずつ聞かせてください。まずはメンタル・モチベーションの維持についてはどうでしたか?

志望校を明確にイメージできてからは、モチベーションについての心配はなかったように思います。行きたいという気持ちをずっと強く持てたので。
それを叶えるために勉強しているので、勉強することそのものが嫌とかめんどくさいなどはなかったです。

ただ、早稲田を志望校から外してすぐに立命館になったわけじゃなかったので、その間「志望校がなくなった。どうしよう」って頑張る理由が突然なくなってしんどかったです。
それまでは早稲田のことだけを考えてずっと目指してきたのに、それが急になくなって何もできなくなってしまい、切り替えるのが大変でした。

メンタルの安定という点では、「受験」というものを意識してからは周りとっていうよりも自分との戦いの方が大きかったです。早稲田にしろ立教にしろ立命館にしろ志望校が自分にとってものすごく高いレベルだとはもちろんわかっていたので。

気づいたら気持ち的に追い込まれていて、取り憑かれたように勉強しては反動で急にしなくなったりと波がすごいあって・・をしばらくは繰り返していました。

性格的なこともあるのかもしれませんが、焦ると自分の疲れなどを考えずにがむしゃらにしてしまうので、安定したバランスでいつもするということにとても苦労しました。

 

────受験生としての生活の組み立てや時間のコントロールはどのように工夫していましたか?

予備校から大塾に戻ってきて生活はだんだんよくなっていった感じはありました。自分の気持ちに乗って勉強してしまうと、先ほども言ったように自分の不安に感じたことをとことんまでしてしまって、その他の勉強の時間がなくなってしまう、という悪いサイクルになってしまうので・・

そういう意味では、先生たちが私の優先順位としてすべきことを毎日のプランにしてくれていたのはとても助かりました。
それでも「あっちやったほうがいいんじゃないかな・・」など自分の中での葛藤は出てしまっていたんですが。笑

自分の気分任せにしてはいけない、ということをメンタルトレーニングの中で学んだので、自分を客観視していますべきことは何か?と毎日考えられるようになっていきました。
先生たちから渡される日誌を使いながら、自分の気持ちに振り回されずに大事なことから取り組めるようになっていったのは大きかったと思います。

 

────いま日誌やメンタルトレーニングのお話しが出ましたが、大塾が特に役に立ったところはどんなことでしょうか?

私自身のこととして、メンタルと生活という2つは大きな要素だったので特にその2つは支えていただきました。勉強時間は自分でどうにかするしかないけど、マインドはやっぱり自分一人では考え込んでしまって解決できなくて・・自分が行き詰まったときに先生たちが相談に乗って具体的に解決の方向性を示してくれたことはありがたかったです

大学受験だから勉強するのは当たり前なんですが、その中でも「自分はどうして勉強するのか?」という目的を考える機会があることで気持ちを入れ直すことができたので良かったです。

 

日誌は、頭の中が整理できてすっきりするからとても良いです!昨日がどんな風に終わったか、自分にとって何が課題で残っているかが日誌に記録で残っているので、それを意識しながら次の日の勉強に入れるので。自分の弱点や課題にフォーカスする、って大事だなってあらためて思いました。

日誌は中学の頃からここでやってきていたので、受験期の後半はそれを参考にして自分でも書き出して工夫してできるようになりました。

 

科目の中では特に現代文ですね。一緒に読んでいく時間が楽しかったです。参考書のレベルが上がっていくと自分ではとりきれない箇所や、文章のテーマごとに知っておくべき予備知識なども加えてトレーニングしてくれたので、あとで自分で復習するときに固まっていく感じがしました。

 

────大塾はどんな人に向いているでしょうか?

自分で勉強できてて伸びている人は正直こなくていいと思います。でも、勉強習慣がなかったり、なんとなくただ勉強しているだけの人はここにきて自分の問題点を探した方がいいと思います。

私は、大塾じゃない個別に通っていた時はどっちかっていうと嫌々通っていた方だし、そこは大手の個別だったけどそんなサポートがあるわけでもなくて。ここでは勉強だけじゃなくて自分自身の悩みを話せる環境ですぐに相談に乗ってもらえました。

「じゃあ普通の個別塾でもいいんじゃない?」って思う人もいるかもしれないけど、個別でもだからといって、ひとりひとりの目標について考えるところからサポートしてくれるわけじゃないし、大塾は勉強の前にそれをやる目的と目標をちゃんと考えてつくることを大事にしてくれたので、そういう点ではいわゆる普通の個別指導じゃなくて大塾がいいなって私が思えるところです。
個別も予備校も大塾も全部行っての感想です。笑

途中やめたりもしたんですけど、その期間を抜いても中学生のときからで約3年間お世話になりました。すごく楽しかったです!

 

────高校生へアドバイスをするとしたらどんなことでしょう?

1年前の自分に何て言うかを考えたら、時間のことですね。タイミングや時間を逃したらあとから取り返せないので。

あとは、いま志望校が漠然としていて決まっていない人こそ実際に大学を見に行って本当にそこに決めていいのかをちゃんと考えてほしいなと思います。

そこがしっかり定まっていないと受験生活の途中でペースダウンしてしまったりモチベーションが下がったりでストップすると思うし、大学に入ってから後悔しても遅いので。なぜそこが良いのか、その大学に対する情熱をもう一度見つめ直してほしいです。

受験勉強は楽ではないし苦労も多いけど、何よりも自分が変わっていくことを楽しんでやることが一番大事です。追い込まれてただただしんどくなってやるだけだと力が出せないので。

 

────大学生活での目標や抱負などを最後にお願いします!

2年生になったら留学プログラムがあってそれに行きたいので、大学での勉強とは別にいまTOEFLの勉強を始めています。

私生活では大学生のうちに自分で貯めたお金でトルコに行ってみたいので、死ぬ気でバイトも頑張ろうと思っています!笑